そろそろ梅雨明けも近いと思うが、今年も豪雨で多数の甚大な被害が出た。そんないざ、というときはいつくるかわからない。そういうときに備えておくべきグッズを9種類とメーカー3社を選び、紹介していきたいと思う。数だけたくさん紹介してもしょうがないので、基本的に1種類1~2アイテムという形を取らせてもらうが、もちろん、なぜそれを選んだかということも、筆者目線で語っていくぞ。筆者の探し得る範囲でベストチョイスをしたつもりだが、こういうのも便利だよ、というものがあるときには、遠慮なくコメント欄でご意見を寄せてほしい。
1かばん・ランドセルにも入れておける折りたたみ式ヘルメット
まずはヘルメットだ。これ、意外と忘れがちで、防災グッズセットにも入っていないことがたまにある。あっても十分な丈夫さがなければしょうがない。今回選んだ「ミドリ安全」の折りたたみヘルメットは、国家検定合格品の信頼がおけるもの。防災かばんに入れておくのはもちろん、A4クリアファイル対応のランドセルにも入れられるので、お子さんに普段から持たせるというのもいいだろう。

折りたたみ式ヘルメット
2置く、吊り下げる、マグネットの3WAYの防水ライト
夜の闇というのは、人の心を不安にさせるもの。それに周りを照らすだけでなく、災害時には自分の居場所を知らせるという役割も持っている。ここで紹介する「FOGEEK ランタン」は、床に置く、紐などで吊り下げる、そして金属部分にマグネットで貼り付けられる、という3種類の使い方ができるもの。また、本製品がIP65準拠の防水・防塵性能を持つ点もポイントが高い。これは防塵については最高性能、防水については上から3番目の「いかなる方向からの水の直接噴流によっても有害な影響を受けない(IP規格・防水保護構造及び保護等級 から抜粋)」というかなり高性能なものだ。これなら雨のなかでも安心して使うことができるだろう。

3種類の使い方ができるのは便利だろう
3水がないと始まらない~ウォータータンクと除菌剤~
何がなくとも水はあらゆることで必要になってくることは、多くを語る必要はないだろう。このウォータータンクを選んだ理由としては、折りたたんでコンパクトに使えるという点と、もしも給水車など安全な水を入れられないときに使えるフィルターを同梱していることだ。ただ、フィルターだけでは安全ではないと考えたので、飲料水用の除菌剤もいっしょに掲載していく。

ウォータータンク、右にあるのがフィルター

除菌剤
4あるとかなり便利な圧縮タオル
タオルは必要不可欠だと思うが、何枚もあるとけっこうかさばる。そこでオススメなのは水を吸わせるとふくらむ圧縮タオル。元は4センチほどの大きさのものが、なんと40センチにまでふくらむのだ。多くの製品が20センチ四方くらいなのと比べるとかなり大判なのがわかる。ハンドタオルとしてもフェイスタオルとしても十分な大きさ。防災だけでなく、普段から1個かばんに入れておくと便利かもしれない。また別メーカーだが、さらに大判のバスタオルもあったので併せて掲載しよう。

圧縮タオル、20個入り

圧縮バスタオル、こちらは3個セット
5非常食もバリエーション豊かな美味しいものがそろっている
水があっても食料は絶対に欲しいよね。現在では、国や自治体の備蓄体制がかなりしっかりしていて、避難所では食料を支給してくれるようだが、もしも家に閉じ込められたらなど非常時というときはある。それに備えて最低限のものは持っておきたい。調べるとさまざまな非常食がならんでいたが、ここではお湯または水で作れるもの、水すらないときのカロリー源としてオススメなのを3つほど掲載していく。下記のものは、いずれも5年間保存が可能だ。

お湯で15分、水でも60分でできるアルファ米12種類全部セット

言わずと知れた江崎グリコ ビスコ 保存缶

井村屋はえいようかんなるものを。チョコ味もある
6食べると同時に大切なトイレ、これも備えておきたい
ちょっと表現が悪いかも知れないが、入れたら出ていくのは当たり前の現象。携帯型のトイレも必需品といえよう。ここでは断水等で、トイレはあるがそれが使えない時用と、トイレがなくても単体で使えるものの2種類を掲載していく。後者は災害時だけでなく、たとえば車などでの移動時など、トイレがない状況で持っていると便利かもしれない。また、トイレに限ったことではないが、あると便利で長期保存可能な(5年間)ウェットティッシュもとりあげる。

こちらがトイレに設置するタイプ

こちらは便座がなくても使用できるタイプ

ちょっと高価だが、ノンアルコールなのでお尻にもいいだろう
7災害時には充電不要のバッテリーを用意しておきたい
最新の情報を得るのに、そして通常の音声通話は難しいが災害用緊急伝言ダイヤルを使うためにも携帯電話・スマートフォンは必要だ。しかし、いざというときバッテリー切れを起こしてしまうこともしばしば。災害現場で各種キャリアが充電サービスを行う光景を見たことはあるが、自分でもバッテリーを備えておきたい。また、使いたいときにバッテリー側がカラなどというのは避けたいので、ここでは単3形充電池または乾電池が使える充電器と、ちょっと値は張るが、水だけで発電する「マグネ充電器」というものを掲載していこう。

最初からエネループがセットになっている。普段使いでも便利な一品だ

上部がLEDになっており、ランタン・懐中電灯としても使える。大きさはペットボトルよりひとまわり大きいくらい
8やっぱり一台は欲しい、手回し充電ラジオ
今やスマートフォン一台で情報は十分なほど入ってくるが、やっぱり一台は備えておきたいのがラジオ。この製品、充電0の状態から手回しを1分するだけで14分間聞けてしまうというスグレモノなのだ。サイズも長さ14センチ、高さ6センチくらいと小型軽量なので、持ち運びにも便利。また、USB端子がついているためスマートフォンなどを充電できたり、LEDライトやサイレン機能もある。値段も実勢価格が5,000円以下なので、持っていない人はこのタイミングで買っておくことをオススメしたい。

手回し充電ラジオは多数あるが、価格も安く国産なのがやっぱりいいかも。デザインもけっこうカワイイ
9備えておくと絶対安心なフットライト
突然の停電、すべてが闇に包まれて何がどこにあるかわからない。そんなとき一条の光になってくれるのがこのフットライトだ。普段はコンセントにささったまま、じっと息を殺している本製品。だが停電時、コンセントからの給電が途絶えると自動で点灯、ホルダーから外して懐中電灯として使うことができる。通電時も、光がない場合、人感センサーが感知するとさっと足元を照らしてくれる。これは一家に一台どころか、部屋ごとに一台と、廊下に一台欲しいところだ。じつは先のラジオを筆者は持っているのだが、このフットライトも購入しようと思っている。

自動点灯型の非常灯といったほうがいいだろうか。ぜひ備えたい一台だ
10最後に防災グッズセットを販売する3社をご紹介!
これまで9種類の防災グッズを紹介してきたが、まったく防災グッズを持っていない人は揃えるのに手間がかかるだろう。そこで、必要なグッズが一気に揃い、さらにそれを入れるリュック・かばんまでセットにして販売を行っている3社を紹介していこう。こちらでセットを購入し、足りないと思ったものを追加してくのがいいかもしれないぞ。
防災グッズセットだけでなく単体商品も数多く扱う「アットレスキュー」
ここのウリは、国内トップクラスの防災セットメーカー、LA・PITAの直営サイトで、そのほかにも多数の防災グッズを扱っているところ。防災セットだけでも「ラピタリュック(防水24リットル)」「SHELTERリュック(大容量35リットル)」「ものすごいキャリー(3WAY)」などがあり、内容はいずれも防災士が徹底監修し厳選したグッズを収納している。単体でも、非常食や非常用トイレといったものはもちろん、テントや間仕切りといった防災拠点用の商品も扱っている。まさに、防災総合サイトといっていいだろう。
日常に溶け込むデザインでいざというときには役立つOTE(On The Exit)
OTE(On The Exit)、その名のとおり出口に設置しておける防災バッグだ。じつはこの商品、CAMPFIREというクラウドファウンディングから生まれたもの。2019年2月8日に募集を開始し、そのわずか一ヶ月後の3月8日には目標金額に達したという注目の一品なのだ。その特長は、防災バッグとは思えないデザイン性が高いこと、鉄製の扉にマグネットでくっつけて設置し、非常時にすぐ持ち出せる点、内容も防災のプロが厳選した防災グッズ13点を取り揃えているというところだ。また標準品のほかに、水害時に特化した10の水害対策グッズをセットにしたOTEや、「背負う」「転がす」「片手で持つ」という3WAYで扱える防災バッグの3種類を用意している。
3日間生き抜くためというのはちょっと大げさだが、必要十分な防災セット
こちらページで目を引くのは、やはりこの「3日間生き抜く」という文言だ。さっそくセットの内容をつぶさに見てみたが、個人的な感想では3日間はちょっと言い過ぎかもという印象を受けた。食料に限って見ていくと、非常用保存水500ml4本、アルファ米のご飯3点、温めずに食べられるレトルトカレー1つ、ようかん6本といったところ。1日には十分すぎるが、3日はちょっと我慢が必要かもしれない。とはいえ、同店には防災士が在籍、その人たちが内容物を厳選(目隠しポンチョやペットボトルにつけて使うお尻シャワーなど注目グッズも多い)していて、価格も、高機能なリュックを含めて13,800円というのはかなり安価なほうだと思う。 リュックにもかなり余裕があるので、足りないものは追加で揃えるなどしたら、ベストな防災グッズセットになりそうだ。
さて、いかがだっただろうか。備えあれば憂いなし……なのだが、正直にいうと筆者自身が防災グッズを取り揃えていないので、今回紹介したものを中心に備えていこうと思っている。皆さんもぜひ参考にしていただいて、いざというときに慌てない用意をしてほしい。
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